導入サービスUtilityz Ready Model(セミオーダー型)
株式会社翔泳社
事業内容: テクノロジー、エデュケーション、パーソナルコンピューティング&デザイン、ビジネス&カルチャー分野でのコンテンツ事業
IT技術書出版のプロが認めた“ 本物”のフルマネージドホスティング。障害二次対応まで安心して任せられ、運用・保守の負担から解放!
IT技術者にはお馴染みの「CodeZine」やマーケティング担当者のための「MarkeZine」、企業ITとマネジメントにフォーカスした「EnterpriseZine」。これらのWebメディアを運営するのが、以前から技術系の出版に定評のある株式会社翔泳社だ。Webメディア事業は拡大の一途をたどっているが、媒体数やユーザー数が増えるにつれて、システムの運用・保守の負担が重くのしかかってくる。同社はインフォリスクマネージのフルマネージドホスティング「Utilityz」を活用することで、その課題を解決。運用・保守を兼務していたスタッフが、本来の業務に集中できる環境を整えたという。その取り組みを追ってみた。
業績好調の秘密はWebメディアにあり
メディア事業部メディア推進部 マネージャー 久次宗彦氏
出版業界を取り巻く環境が悪化する中、コンピュータ関連の専門書を中心に出版する株式会社翔泳社が好調だ。とくに資格関連書籍が堅調で、前期は4.6%の増収(SEホールディングス・アンド・インキュベーションズグループ出版事業2009年3月期)。一般的に資格関連市場は不況に強いといわれるが、まさにそれを証明した格好だ。
好調ぶりを支えているのは、書籍や雑誌などの紙媒体だけではない。現在、事業の柱として急成長しつつあるのが、「CodeZine」や「MarkeZine」といったWebメディアだ。
同社のWebメディアの特徴は、明確なターゲティングにある。例えば「CodeZine」はプログラマー向けに、「MarkeZine」はネットマーケティングに特化した情報を発信。一般的に読者属性を絞り込むとユニークユーザー数も頭打ちになりやすいが、同社の場合、一定のペースで会員登録が増え続けている。このことからも同社のWebメディアのクオリティーの高さがうかがえる。
メディア推進部マネージャーの久次宗彦氏は、Webメディアの可能性を次のように語る。
「ターゲティングされた媒体の強みは、読者との強固なリレーションにあります。今後はこの強みを活かして、情報発信に限らず、イベントやセミナー、物販といった読者に向けた直接的なサービスをさらに充実させていきたいと考えています」
社員だけのボランティアベースの運用に限界が
いまや同社の事業において重要な位置を占めるWebメディアだが、最初から大規模に展開したわけではない。2005年に創刊した「CodeZine」はすでに展開されていた他のサービスと共用のWebサーバとDBサーバの2台でスタートし、サーバは社内のサーバルームで管理。システムの運用はシステム開発課の3人がボランティアベースで兼務していたが、少ない人員でも十分に対応できた。
運用上の課題が浮上したのは、他のWebメディアが新設され、ビューが増えると同時にそれに関連するサービスを安定的に提供するためサーバの台数が増え始めてからだ。情報システム課係長の前田真樹氏は、当時を次のように振り返る。
「自社でサーバを管理する場合、ハードウェアが故障すれば自社でメーカーに連絡してサポートを受けなくてはならず、その間、サービスがストップしてしまいます。実際、マザーボードに不具合が発生して、ECサイトが止まって、お客様にご迷惑をおかけしたこともありました。」
ハードウェアの故障はこのように業務に重大な影響を及ぼすリスクを孕んでおり、24時間体制による迅速な対応が欠かせない。しかし、開発を本来業務とするスタッフによる兼務では、障害対応が後手に回りがちだ。そこで同社はホスティングサービスの活用を決断。2008年1月には、障害発生時のダメージが少ない社内用のサーバ一部を残し、他のサーバはすべて外部に移行した。
求めていたのは、”本物”のフルマネージド
経営管理部情報システム課 係長 前田真樹氏
ホスティングへの移行によって、ハードウェアについての不安は払拭された。ただ、新たに課題として浮上してきたのが、アプリケーションに起因する障害への対応だ。当初からアプリケーションが原因で障害が発生することはあったが、媒体やサービスの種類が増えるにつれて、以前に増して目立ち始めたのだ。
アプリ側の問題は運用して初めて発覚するものも多く、障害を完全にゼロにするのは難しい。そのためいち早く障害を検知して対応することが重要だが、同社が利用していたのは一般的なホスティングサービスであり、デフォルトの監視体制では限界があった。例えばサーバのネットワーク自体は正常なのだがアプリケーションの不具合で夜中にサービスだけが落ちていたというケースもあったという。
「こちらでも監視ツールを入れているので夜中にアラートが届くのですが、就寝中は気づかないし、もし気づいても、結局は以前と同じように私たちがボランティアのように動くことになります。これを避けるには、監視から二次対応まで含めた”フルマネージド”のホスティングに乗り換えるべきだと判断しました」(前出・久次氏)
そこで、新たにフルマネージドホスティングに対応している数社に声をかけて話を聞いた。選定にあたってもっとも重視したのは、「本物のフルマネージドであるかどうか」だという。
「フルマネージドを標榜しているサービスでも、実際の細かなところはオプションで別料金がかかるケースもあります。私たちが本当に欲しかったのは、かゆいところに手が届くフルマネージド。その点で注目したのが、インフォリスクマネージさんのフルマネージドホスティング『Utilityz』でした」
ただ、本当にどこまでカバーしてくれるのかという見極めは容易でないはず。前出の前田氏が判断材料の一つにしたのは、エンジニア同士のコミュニケーションだった。
「インフォリスクマネージさんは、営業だけでなくエンジニアが一緒に説明にきてくれました。営業の方だけだとこちらの要望や疑問が伝わりきらないことも多いのですが、エンジニア同士なら突っ込んだ話も可能。実際にお話ししてみて、こちらの不安はすっかり解消しました。また、対象のサイトは個人情報を取り扱っています。セキュリティにはこれまでも気を使ってはいましたが、自社の対策だけでは不安も残る。インフォリスクマネージさんは元々セキュリティの会社というイメージもありその点は安心でした」
インフォリスクマネージの顧客本位の姿勢は、事前にグループ会社からも聞いていたという。
「もともとグループの一社がセキュリティでお世話になっていたんです。彼らから一定の評価を聞いていましたが、実際に打ち合わせを重ねることでそこを一つ一つ確認していきました」
こうした経緯を経て、2009年7月には正式に『Utilityz』の導入を決定。それまで利用していたデータセンターからの移行もスムーズに行われ、同年11月から稼働を開始した。
障害発生時の迅速な対応を見て、やっと肩の荷が下りた
実は『Utilityz』導入後も、アプリ側の微細な問題で、システムが短時間ダウンしたことがあった。ただし、いずれのケースも同社側が何かアクションを起こす前に復旧したという。
「1回目は事後報告。朝起きたら、『夜中に障害が発生しました』というメールと、『手順書通り一次対応してすでに復旧済み』というメールが同時に入っていました。2回目は年末で会社が休みに入っていたのですが、これも現地に駆けつけることなく復旧。迅速な一次対応をしてもらえることを実感しました。現場の担当者からは心理的なプレッシャーが無くなり安心して眠れるという声を聞いています」(前出・久次氏)
担当スタッフの負担は、障害発生時だけでなく日頃のメンテナンスでも軽減されている。従来はセキュリティパッチが配布されると、まず適用する必要があるかどうかを精査。パッチを当てる場合には、再起動しても影響が少ない遅めの時間帯を選んで作業してきた。しかし、現在はパッチの適用もインフォリスクマネージにお任せ。このように運用・保守の負担が大幅に軽減されたことにより、担当スタッフは本来の業務である開発に集中できるようになり、パフォーマンスも上がったという。
「また、以前から複数サーバにおけるWeb更新に関して課題を抱えていたのですが、その悩みをポロッと漏らしたところ、一度の更新を複数サ―バに同期させるソリューションまで提案してくれた。こうした相談に乗ってくれることもそうですが、実際に検証して、提案までしてくれる点も嬉しいですね。」
最後に久次氏が今後の展開について次のように明かしてくれた。
「このままトラフィックが増えていけば、今以上に負荷分散やサーバの増設を効率的に行う必要があります。また一方で、ソフトウェアをチューニングした結果、逆にサーバを減らす可能性もある。いずれにせよ、これからも状況に応じてシステムの能力を最大限に引き出すため、構成を動的に変更していくことになるでしょう。こうした場合に、親身に相談に乗ってくれるインフォリスクマネージさんのような存在と良い関係を築きながらシステムを作っていきたいですね」
同社のサービスを支えるITインフラは、これからもさまざまな変貌を遂げていくはず。そのときインフォリスクマネージがどのようにサポートしていくのか、引き続き注目しておきたい。











